【2019年12月】ミンスクの一日

フィルハーモニー~花束贈呈
オペラ・バレエ劇場~《カルメン》公演
【Polifonica】出演~友好会館
【Polifonica】練習風景
 冬の季節に移りゆくミンスクから音楽をテーマに、いくつかのコンサート・ホールと合唱団の情報をお伝えしていきます。

芸術の秋をふり返ると、チェルノブイリ医療支援ネットワークが9月のベラルーシ訪問時に招待を受けて行ったブレスト音楽カレッジ記念コンサートを思い出します。国中から集まった有名なソリストたちが披露してくれた素晴らしい声楽に、ベラルーシ音楽のレベルの高さを実感しました。

 今年の11月10日にミンスクの国立フィルハーモニー・ホールで行われたセルビアの正教会コーラス・グループによる合唱も見事でした。主催は会場ともなったベラルーシ国立フィルハーモニーですが、現地にある正教会の日本ニコライ堂所属の合唱団も開催協力・共演をしました。19時から21時過ぎまで続いたコンサートは大盛況で、700席近くあるメイン会場は満員でした。第二幕が上がる際にはニコライ堂創設者のパーヴェル神父がベオグラードからやって来た合唱団に歓迎と感謝をこめて花束を贈呈しました。クライマックスは日本ニコライ堂合唱団の指揮者ニキータ・ブラホフさんと女性メンバーたちもステージに上がり、教会音楽のコラボレーションが実現しました。なかなか立ち去ろうとしない観客と鳴り止まない拍手に、両国の方々の正教と音楽への尊敬が感じ取れます。

 ミンスクで最も有名なアマチュア音楽グループのひとつが2010年結成の室内合唱団【 Polifonica 】です。団長のオリガ・イバノヴァさんの努力もあり、ヨーロッパを中心とした海外出演の実績と経験も豊富なグループです。昨年2018年の夏には男女約30人のメンバーが日本を訪れ、第一回東京国際合唱コンクール(混声合唱部門)に出場しました。ミンスクでも様々な会場(町の最も中心に位置する有名なコンサート場《最上の都市》、国際イベントが多々行われる友好会館や教会のホール等)で多くのイベントに参加する人気の高いコーラスです。

 このように、多くの優れた音楽家たちが輩出されているベラルーシでは、芸術への扉が幅広く開かれています。現地ではコンサート・ホールやオペラ劇場、美術館・博物館にはリーズナブルな価格(500円程度~)で入場できますが、誰もが芸術に親しみやすい環境となっています。一流の音楽に実際に触れることで、その道に本格的に進む子どもたちがきっとたくさん現れるでしょう。

(田中 仁)