【2020年5月】ミンスクの一日

ベラルーシにおけるコロナウイルスの現状 (2020年5月現在)

ミンスクの街並み(2019年9月)

データや記事から探る現状

 ベラルーシ共和国に新型コロナウイルス“COVID-19”の感染が認められたのは2月27日です。最初の感染者はミンスクにあるベラルーシ技術大学のイラン人学生で、五日前の22日に入国していました(※1)。その後、この大学は2週間の休学となります(※2)。

 それから感染のスピードは急激に上がり4月~5月は一日に1000人近く感染者が増えていく日もめずらしくありませんでした。現地の保健省の発表によると2020年5月10日までにベラルーシ全土で22973人の感染者(263543件の検査実施の内8.7%)、6406人の回復者がおり、131人の方がこのウイルスにより亡くなっています(※2)。

 地域別の感染者数の割合は4月24日時点で、首都ミンスク市が4090人、ビテプスク州が1935人、ミンスク州が1206人、ゴメリ州が460人、モギリョフ州が396人、ブレスト州がさらに少なく(グラフ別表で確認するとモギリョフ州より感染者数が若干少ない状態)となっています(※3)。

 感染の発見例が多いのには、実施数の多いウイルス検査システムの確立も上げられます。PCR検査が主流ですが、多くの国々と同じで全員に割り当てることができないので、①感染例がある海外からの入国者、②感染者と接触があった人、③中~重程度の症状が認められる者を優先して調べており、3月23日までに国内で21000人が検査を受け、この時点で検査件数は世界9位でした(※4)。

 3月26日時点では、コロナウイルス感染が認められる国からベラルーシを訪れる者はそれに関するアンケート記入、入国後2週間の自宅等での隔離が要請され、その間出国が不可能となりますが、外交官や正式な団体、飛行機乗務員等は対者とはなりません(※3)。また、大規模な感染が認められるイタリア、韓国、フランス、ドイツ、スペイン、ポーランド、チェコからの入国者には2週間の医療検診措置が施されます。(※3)。空港で検査を受ける場合、4~12時間で結果が出ます(※5)。3月17日の時点でミンスクの空港では毎日150~230人の到着者が検査を受けています(※1)。

※情報源:

1. ベラルーシ大手通信社“ベルタ”3月1日発行記事

2. ベラルーシ全国テレビ局“ONT”;

3. 地方版“グロドナのゆうべ”新聞;

4. ベラルーシ国内大手ニュースサイト“TUT.BY”;

5. ミンスク国際空港

実際の生活から見る状況

 日常生活や町中での雰囲気の変化といえば、公共施設への人の出入りは半減まではいかずとも大分少なくなり、ショッピングセンターの入り口などに手洗い用の消毒液が設置されています。こういった消毒剤の購入競争率が高くなっています。街で見かけるマスクをする人の割合は大体50%(比較的若い人の着用が目立つ)まで上がってきました。

 飲食店は小さいお店でなければほとんど営業していますが、顧客が大分少なってきています。スーパーでも以前はそのまま置かれていた菓子パン等がビニールやパックに包まれて販売されるようになり、買った食料も家でしっかり洗ってから口にする購入する傾向にあります。

 公共交通機関の乗り物では人々が隣通しに座ることがなくなり、一席分を開けて座るか、席に着かない人が増えています。多くの人が距離感をとって気を付けようという意識は伝わってきていますが、お互いに付き合いや接触をやめて笑顔がなくなるほど神経質にはなっていない感じです。

 学業は通信教育が主となり、インターネットでレポートを提出して学校や大学に行く必要がない場合がほとんどです。子供達にとってはこのまま夏休み(学校は6月から、大学は7月から9月の新学期まで)まで授業が再開されず、試験もオンラインで行われる可能性も出てきました。

 仕事がストップすることはなく、大学でも各専攻科室や図書室は開いています(時間が変更されることはあります) 。

(田中 仁)