2023年2月

 今回、2月が過ぎようとしても氷点下が続くミンスクからお届けするテーマは<ファッション>です。

 現地のティーンエイジャー協力のもと、最新のファッション事情についてレポートします。インタビューをさせてもらったエフゲーニヤさん(19歳・グラフィックデザイナー)とウリヤーナさん(19歳・オペレーター)はチェルノブイリ事故の歴史のことや日本に関する知識も語ってくれました。

インタビューしたエフゲーニヤさん(写真右)とウリヤーナさん(写真左)

以下インタビュー内容:

(田中)「チェルノブイリ事故について何を知っていますか?」

(エフゲーニヤ)「事故が起こった日付けは正確には覚えていないけど、学校では毎年そのことに関する報告・思い出す会が行われていました。そこで知りました。」

(ウリヤーナ)「私は自分の両親から。放射能をのせた雲が流れてきたことをきかされたり、まだ幼い頃には私(子供)の健康を守るために母がヨードを身体に塗ってくれていたのを覚えています。」

(田中)「あなた達の親戚や知り合いで、チェルノブイリ事故による放射能の影響で、甲状腺の病気にかかった人はいましたか?」

(エフゲーニヤ)「祖母の親戚にそのような症状が出ました。」

(ウリヤーナ)「私達(親戚・知り合い)は事故のあった場所から遠く離れたところに住んでいるので、そういった健康被害は受けませんでした。」

(田中)「日本の福島県でも、2011年に同様の事故があったのは知ってましたか?」

(エフゲーニヤ)「ニュースか何かで知っていました。」

(田中)「その事故からの復興に向けて頑張っている日本の人達に何かメッセージはありますか?」

(エフゲーニヤ)「この先、被害がこれ以上おおきくならないよう願いますし、みんなが幸せでいてほしいです。」

(ウリヤーナ)「家族・親戚を大切に、復興に向けては健康を一番に優先してほしいです。」

(田中)「その日本ですが、行ってみたいですか?」

(エフゲーニヤ)「はい、まずは東京に行ってみたいです。文化遺産を巡って、衣食住についても知りたいし、特に和食を試したいです。また、端から端まで横断して、古い建物がある場所とかも訪れてみたいです。」

(ウリヤーナ)「私も最初は首都の東京を訪れてミンスクと比較してみたいです。現地の人々と知り合って、お互いの生活について語り合えればと思います。青木ケ原の散策コースに行きたいし、日本の田舎の風景を見たり、神社・お寺巡りもしたいですね。」

(田中)「ここからは、ファッションコーディネートについてきいていきたいと思います。同年代(高校生から大学生ぐらいの年代)の間で流行りの着こなしは?」

(左)エフゲーニヤさん(写真右)とウリヤーナさん(写真左)のファッション
(中)エフゲーニヤさん(写真右)とウリヤーナさん(写真左)の着こなし
(右)若者のファッション(エフゲーニヤさん提供写真)

(エフゲーニヤ)「今は<ストリートファッション>という自由なスタイルが主流です。男の子の間では、90年代~2000年代に人気だったオーバーサイズの服(ヒップホップ系ファッション)や登山ウェアが再流行しています。オーバーサイズへの関心は女の子達にも高く、クラシックコーデやスーツでも男性用(大きめの)を着るのがトレンドとなっています。人気のブランドはヨーロッパ系の、<Bershka>、<Stradivarius>、<Pull&Bear>と<Твое(トゥヴァヨ)>です。

(左)[Bershka]店内、(右)[Pull&Bear]店

また、アニメの人気が高まっていくにつれて、コスプレをして町に出かけるティーンエイジャーとその上の世代の若者が見受けられようになりました。私も個人的には、2000年代のオーバーサイズの着こなしが好きで、その<ストリートファッション>へのこだわりは9年生(15歳)の時から続いています。下はスカートよりもズボンやショーツをはくことが多く、それも自分のサイズよりもできるだけ大きめのを選びます。アニメのキャラクターがプリントされた服も大好きで、コスプレ衣装があれば堂々と着こなしたいと思います。私や友達(若者)がよく買い物するお店は、先ほども紹介した<Bershka>や<Твое(トゥヴァヨ)です。そこには多種多様な若者向きの服があります。民族衣裳が着られるのは、伝統舞踊のイベントに参加する時です。日本に行ったら、美しい生地でできた華麗な着物をまとってみたいです。」

[Твое(トゥヴァヨ)]店

(ウリヤーナ)「私は服装に関しては、クラシカルなものからヒップホップファッションまで幅広く興味があります。仕事場にはクラシックなスーツでも、エフゲーニヤも言ってたような大きめなサイズを着て行くことが多いです。動きやすいですしね。楽なスポーツウェアや幅広のズボンで働くこともありますが、トーンが同じ色の組み合わせです。カラフルな色でプリントデザインされた服はプライベートで着ます。色は何にでも合わせやすい黒が好みです。髪を染める時は明るい色がいいです。化粧は普段あまりしません(特別なイベントに行くときだけ)が、メイクではくっきりと華やか顔にします。耳飾り(ピアス)用の穴を開けたのは7歳の時でしたが、同じクラスの女の子達のほとんどはそれをし終えていました(すでに幼稚園の時に)。今は、日本にあるようなワイドなストリットパンツを手に入れるのが夢です。」

アニメ・K-POPグッズ販売店

 世界的な傾向でもある東アジアのサブカルチャー人気(日本のアニメ・韓国のK-POP)は、こちらの子供達(小・中・高)~若者(大学生)の間でも見受けられ、その流行に沿った趣味がどんどん広がっています。若いうちにしかできないような大胆なファッションコーディネートも、うんと楽しんでチャレンジする素直な子達からはポジティブなエネルギーをもらえます。
 今を楽しむことの大切さをあらためて教わっています。

(左上)コスプレイヤー達(前3人)とイベント集合写真
(左下)コスプレイヤー達と(隣=左から2番目はエフゲーニヤさん)
(右)コスプレイヤー(かな?)と
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