【2018年7月】ミンスクの一日

7月24日、ベラルーシへのビザなし滞在期間が(一定の条件を満たす)日本国民も含めて最大30日間に延長されたという嬉しいニュースが入ってきました。6つの州に分かれており、それぞれ州都となる有名な町があるベラルーシ。この夏は、われわれ医療団が活動の場としている首都ミンスク、内分泌診療所のあるブレスト以外の町を紹介していきましょう。

今回は、現地のベラルーシ人が最も美しい町と認めるグロードナです。ベラルーシ西部、ポーランドとリトアニアの間に位置するこの町の歴史は1128年に始まり、現在は約35万人が住んでいます。西ヨーロッパに隣接しているため、他の州に比べてカトリック教徒が多いのもグロードナの特徴です。ブレスト内分泌診療所の現院長アルトゥール・グリゴローヴィッチ氏が医療を学んだグロードナ医科大学もここにあります。それでは、この歴史ある町の魅力に触れていきましょう。  

グロードナは美しい(主にカトリック)教会群の豊かさで有名です。町の中心を流れるニョーマン川の高い岸上方にはベラルーシで最も古い教会のひとつ《カロジスカヤ》(12世紀)があります。対照的に《新しい教会》(18世紀)がゴシック様式でできた王立の城の隣に位置しています。最も有名な元イエズス会のファルヌィ教会は、建物正面口の壮大さとインテリア彫刻の豊かさで人々を圧倒します。そこから歩いてすぐの距離におしゃれなカフェやお店が並ぶ歩行者専用の石造りのソヴィエツカヤ通りがあり、散策すると西ヨーロッパを訪れた感覚になります。

他にもベラルーシで初めて開園した動物園、老舗でレベルの高い人形劇が見られる劇場があるグロードナ。この観光地があるグロードナ州オストロヴィッチの町(グロードナから173㎞)でベラルーシ共和国となって初の原子力発電所の建設が進んでいます。日本で福島の事故が起こった2011年から建てはじめられたベラルーシ初の原子力発電所は2019年に一号炉、2020年に二号炉が完成予定です。国民の6割が賛成しており(2016年)で、チェルノブイリや福島の悲劇を繰り返さないよう〝安全な原子力発電所″としての建設が望まれている状況です。

特に夏のシーズンにその美しさを一層増すグロードナの魅力は、これからも国内外を問わず多くの人を引き寄せることでしょう。首都ミンスクからマイクロバスで4時間ほど(約270㎞)で行けるグロードナ。ベラルーシ訪問の際、ぜひ寄りたい町のひとつです。 (田中 仁)