チェルノブイリ通信139号

田中仁の連載コラム ミンスクの一日

《田中仁の連載コラム ミンスクの一日》よりご覧ください。
今回は毎年恒例の秋田犬チャンピオンシップの様子をレポートしていただきました。

福島訪問を振り返る(3)

2021年に開始した福島訪問も10回目となり、延べ25名(実数13名)の大学生が訪問に参加しました。

これまでの訪問で特に印象に残っている写真とその理由を参加者に伺いました。

震災遺構 請戸小学校 教室
(2022年9月3日浪江町)

壁や天井が流されるほどの津波の威力に言葉を失いました

震災遺構 請戸小学校 体育館
(2022年9月3日浪江町)

卒業式の準備のまま時間が止まっていました

1枚のスライドが語る原発事故の実像 No.1

No種別重量(kg)総Cs量(Bq/kg)備考
1ワラビ47.0平均 272蕨平、長泥、小宮産
2クルミ13.0平均 31可食部 43 Bq/kg
3松茸3.86,000 ~ 17,600蕨平産
4猪鼻(香茸)14.05,000 ~ 51,000蕨平、長泥、小宮産
表 2024年 飯舘村自然の恵み(このページは非破壊検査の値)

原発事故の被災者になって、訴訟も経験した、その中で“失われた自然の恵みを返せ”と訴えた。

実際に飯舘村で生活してみて自然の恵みの素晴らしさを実感した、春先の山菜、秋の茸や有害鳥獣駆除で得られるイノシシ肉、川魚など豊かな自然の恵みと言えるものだった。村人は“食費の40%くらいは自然の恵みから得てた”とも表現する。2010年に入植し経験した、“今晩のメニューは山菜の天ぷら”と決めて屋敷内を回れば、フキノトウ、コゴミ(草ソテツ)、タラの芽、山ウド、シドキ(モミジガサ)が採れる。

原告の意見陳述で豊かな自然の恵みが失われ、ここ数百年食用に堪えないと声高に訴えた。

しかし、裁判官にはなかなか届かない、さすれば豊かさを“量で表そうと、昨年一年間トライした、上記の表に示した通り。1年間かけて村内でワラビ採りをした、採取量は47kgでした、クルミは屋敷内の川べりに大きな木があり、半分ほどは川に流れてしまうが拾い集めた量が13kg。

飯舘村は“村の木”が赤松なので松茸が採れる、村内では松茸以上に珍重される香茸(猪鼻)も採れる。松茸は素人には採れない、城と称して親子でも場所を教えないと言われいる。採った人が測ってと持ってきたのが3.8kg、ネットでは1g当たり14円の値段が付いている。村民は、春先の山菜を塩漬け保存して、野菜の少なくなる冬場に食卓を賑わす。公茸は乾燥保存し騒ぎ事(結構式や葬式)の際に“猪鼻ご飯”としてふるまわれる。

この豊かな自然の恵みが原発事故で失われたのが「原発事故の実像」です。

飯舘村村民見習い 伊藤延由

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