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チェルノブイリ通信 No.70 (3)
2007年7月30日発行
チェルノブイリ医療支援報告
手紙がつなく子どものこころ
事務局での研修で学んだこと
チェルノブイリ・チャリティライブ
理事研修合宿報告  

チェルノブイリ医療支援ネットワーク事務局での研修で学んだこと
研修を終えての感想
やるべき仕事は、医療現場以外にたくさんある

報告/宮園 恵(福岡教育大学3年生)

 こんにちは、私は2週間、「チェルノブイリ医療支援ネットワーク」で実地研修に参加させて頂きました。私が、ここを実習先に選んだ理由は、ボランティアに興味があったからです。

 それは、両親の影響が大きいと思います。街で医療支援などの募金のお願いを見ると、父も母も必ず募金をしていました。幼少の頃から、そのような光景を見ていたので、ボランティアというものは、私達がやってあげているのではなく、やるのが普通だと思ってきました。しかし、ボランティアに興味があるけれど、具体的には何をしたらいいのかわからず、只々、過ごしてきました。そんな中、大学の授業の一環であるインターンシップにおいて、NGOの仕事に関わる、チェルノブイリ医療支援ネットワークで、私に何かできることはないかと思い、ここを選びました。

 実習を開始する前は、NGO団体とは、現地において活動を行なっているのだと思っていました。しかし、実際は現地における活動は、NGO団体の活動の氷山の一角に過ぎないのだという事がわかりました。現地における活動の背景には、日本で募金をお願いしたり、講演を行なって多くの人に現地の状況を伝えたり、医師の方々と連携して、現地の医師を育てたりとここには書ききれないほどたくさんの仕事がありました。私が今まで、ボランティアに興味がありながらも、何もする事が出来なかったのは、NGO団体の現地における活動しか知らなかったからだと思いました。海外に行かず、日本でもNGO団体の活動に参加できるし、自分にやれる事はいくらでもあるのです。全てはつながっているのです。どんなに小さな事でもいいので、自分にできる事を精一杯やる事も、ボランティアにつながるのです。この事が、私が実習で学んだ事でした。

 私が実習を開始して2日目に、チェルノブイリ医療支援ネットワークの理事の方が中学校で講演をされるという事で、そのお手伝い兼チェルノブイリ原発事故についての勉強をさせて頂きに行きました。実習を始めてもまだ、チェルノブイリ原発事故の事について、私はほとんど何も知らない状態だったので、とても勉強になりました。

 その中学校が講演を依頼した目的は、第一に「子どもの心を豊かにする」というものでした。大人になるほど、ボランティアに興味を抱く事が少なくなるので、感受性の豊かな子どものうちに今回の講演のような機会を設ける事で、少しでも多くの人間がボランティアなどに興味を持ってくれればという事でした。そして、第二には、「いろいろな事に興味・関心を抱く心を創る」というものでした。現代では、次から次へといろいろな情報が新しくなっています。そんな中、新しいものを学ぶ、生涯を通して学ぶというのは大切です。自分で考えて、自分で行動するという心を創るということでした。しかも、この事は、すぐに結果を求めるのではなく、子ども達がこれから生きていく中で、今回の講演が役に立てばいいという考えがあるようでした。

 次に講演を行なった側の目的は、チェルノブイリ原発事故よりも後に生まれた子ども達に、事故の事、現在でもその事故の影響で今の自分達の生活とは違う生活をしている人がいるという事を知ってもらい、国際協力や国際理解について考えてほしいというものでした。

 私は、この講演をきいて、事故の事、現地の現状を知ることが出来ました。そして、自分に出来る事が何かないか考え直すいい機会となりました。まだ具体的に何かが出来るというわけではないのですが、まずは、それを考えることが今の自分に出来ることだと思うので、これから少しずつ考えていこうと思います。また、今回の中学校での講演によって、より多くの子ども達が自分に出来ることはないかもう一度考えてくれればいいなと思いました。

 
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