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チェルノブイリ通信 No.68(1)
2007年1月29日発行
・NPO法人化と団体名称変更にあたってのごあいさつ
講演会報告 私たちにできること
 〜チェルノブイリと水俣から学ぶ未来づくり〜

第6回ブレスト検診 報告
ベラルーシ・ブレスト州の甲状腺検診
事務局長を退任した吉本さんからのメッセージ
チャリティヘアサロン・スネガビーク2006 報告
ブレストでの第6回検診に寄せて
医師になった高橋恵理佳さんからのメッセージ
新事務局スタッフ紹介!
工房のぞみ21を訪ねて
【チェルノブイリ支援運動・九州】は、NPO法人として
【チェルノブイリ医療支援ネットワーク】に生まれ変わります。

「チェルノブイリ」に暮らす命を見つめて。
〜NPO法人化と団体名称変更にあたってのごあいさつ〜


 いつもチェルノブイリ支援運動・九州の活動を支えて下さり、心より感謝申し上げます。
 さて、前号の通信とともにお届けしたお手紙の中でもお知らせしました通り、「チェルノブイリ支援運動・九州」は、NPO法人(特定非営利活動法人)の申請を行い、今年1月の福岡県からの認証をもって、NPO法人となります。
 同時に、団体名を「NPO法人 チェルノブイリ医療支援ネットワーク」と改め、再スタートを切ることに致しました。

 1990年6月28日の設立総会以来、「チェルノブイリ支援運動・九州」は、多くの方々に支えられながら、これまで任意団体として活動を続けてまいりました。
 一人でも多くの被災者の命を救うことを第一の目的とし、専門家とNGOとの連携、事務体制の整備、定期的な活動見直しと評価、現地との綿密な信頼関係など、これまでの取り組みに対して国内外より高い評価を受けるまでになりました。これもすべて、多くの皆さまが寄せてくださった善意が為しえたものです。
 さて、1990年代後半になり、市民によるボランティア活動や広く公益のために活動するNPO(民間非営利組織)の役割が注目されるようになりました。これを受けて1999年、NPO法(特定非営利活動促進法)が制定され、早い時期より支援運動・九州でもNPO法人化の可能性について慎重な検討を続けてきました。
 これまで周囲よりNPO法人化を再三勧められながらも見送ってきたのには、理由がありました。それは、被災地への支援活動や実施体制がまだ未熟であり、法人化することによって社会的な信頼を高めることや、任意団体よりも責任の所在を明確にし、現地への支援活動をさらに充実させていくには時期尚早と考えたためでした。
 しかし、社会が徐々にNPO法人への理解を深めつつあり、また、甲状腺ガン検診をはじめとする医療支援体制の着実な進展が実を結びつつある現状を受けて、支援運動・九州運営委員会において繰り返し検討を重ねた結果、NPO法人申請を行うという結論に達しました。
 また同時に、九州から始まって全国へと広がってきた支援の輪を、今後さらに広げていきたい、多くの方々のご支援とご協力を呼びかけたいという気持ちを込め、団体名を「チェルノブイリ医療支援ネットワーク」と改めることに致しました。
 昨年はチェルノブイリ事故から20年となる節目の年でもありました。
 世界中がチェルノブイリを過去のものと考える中、会員の皆さまや専門家と共に、わたしたちが小さいながら灯し続けた医療支援の光は、今、現地の人々の間で確かな希望の光となりつつあります。
 チェルノブイリ20年を越えて、被災者の命を救う活動を続けたい。これまで歩んできた道に続く、これからのチェルノブイリを多くの方々と共に支え続けたい。
 わたしたちスタッフは、皆さまからお預かりしたご寄付を、1円も無駄にすることなく、より確実により効果的に被災者支援につなげることを第一に考えています。
 今後は、支援者の皆さまからの信頼にお応えできるよう、また広島や日本医科大学の専門家を中心とした、医療専門家の積極的な協力(医療関係者の派遣もボランティアです)のご意志を大切に反映しつつ、さらによい活動を目指していきたいと考えています。

 チェルノブイリは決して終わっていません。数百万人が被災したあの事故から、「まだ」20年しか経っていないのです。
 これまで活動をお支え下さった皆さま、そして、今回初めてこの通信を手にして下さった皆さま。「チェルノブイリ」に暮らす命の尊さを見つめながら、ともに被災地で暮らす人々を支えるお一人となって下さいますことを心より願います。
 これからの変わらぬご支援、ご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 

チェルノブイリ医療支援ネットワーク設立に際して
NPO法人になると、どこが、どう変わるの?

  質問:これまでと寄付の仕方が変わるの?
お答え:
 いいえ、これまでと変わりません。
 現在、支援運動では原則として皆さまからのご寄付に最低額等を決めていません。振込み用紙には、3,000円、5,000円、10,000円の3つのコースと、のぞみ21支援のためのカンパ、その他のカンパという枠を設けています。しかしこれは便宜上のものであり、1年でいくら寄付するといたことを強いるものでは決してありません。現地への継続的な支援のためには定期的なご寄付が最適ですが、ご寄付を下さるお一人お一人のお気持ちを大事にする意味で、いつでも、お好きな時に、お好きな額を御寄付いただければ幸いです。

質問:NPO法人の「正会員」っなに?寄付をすると会員になるの?
お答え:
 NPO法人の正会員は別途申込みが必要です。
 これまでチェルノブイリ支援運動・九州では、ご寄付をして下さった方を「会員」とお呼びしてきました。
 NPO法人になると、法人としての運営体制を明確化しなければならないため、総会での明確な議決権を持つ「正会員」を定めています。
 正会員になると、総会の議決権があり、また総会への出席義務(委任も可)が生まれます。運営体制や団体の方針決定に積極的に関わってもよい、とう方は、この機会にどうぞ「正会員」となり活動をともに作っていただければ幸いです。事務局までご連絡ください。
 なお「正会員」でなくても、ご寄付をして下さった方へはこれまで通り、「チェルノブイリ通信」や、総会・報告会等のご案内をお送り致します。

質問:NPO法人になると何が違うの?
お答え:
 活動内容はこれまでと変わりません。ただし、団体の責任体制、会計監査、規約などがより明確化され、これまで以上に社会的な責任が大きくなります。同時に、公益性を持つ活動に非営利で取り組む団体として、社会的信頼を得ることができます。
 そのほかには、これまで代表の個人名義でしか作れなかった銀行口座が団体名称で作れるようになったり、法人税が課税されたり、団体そのものが契約主体となれたり、対象をNPO法人に限定した補助金等へ交付申請を行うことができたりします。

質問:団体名から「九州」が抜けると、九州を離れてしまうの?
お答え:
 いいえ。これまで通り九州・福岡に拠点を置き、九州全域の会員の方々と関わりを深めながら、支援の輪を全国へと呼びかけていきます。九州にお住まいの会員の皆さまの中には、団体名から「九州」がなくなることに一抹のさみしさを感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
 東京・関西ではなく、敢えて九州・福岡という地方都市に拠点を置く団体として、スタッフ一同「九州」が付く名称には強い愛着を持っています。その気持ちはそのままに、この間の、九州以外の地域で支えて下さる会員のみなさまや支援グループ、医師や臨床検査技師、病院、大学等との関わりが広がりつつあることを受け、実際に人々の命を救うことに直結する医療分野に重きを置きつつ、互いにつながり合いながら共に支えていくことを目標にかかげ、「チェルノブイリ医療支援ネットワーク」という名称にすることに致しました。どうぞ会員の皆さまにもご理解いただければ幸いです。


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